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21世紀型人材マネジメント
 -組織内一人親方に好ましい生態系の創り方-

 
VOL.121  HRM戦略再論(4)How to change 時代の戦略目標のつくり方A
 
 

変化を当然とする人材の育成

   「変化を当然とする企業文化をつくる」という戦略目標を達成するためには、従来どおりのやり方に固執せず、変化を当然と考える人がたくさんいなければならない。よって、下位の具体的戦略目標は、「変化を当然と考える人材の育成」になる。では、変化を当然と考える人材の人材像はどのようなものだろうか。

  人材育成策を考えるために初めに人材像を整理してみたい。

 
 

人材像

  変化を当然と考える人とは、一人親方基準でいうとレベル3以上と想定できる。ちなみに、レベル3がマネジメントする対象は、「自分と他人と専門分野あるいはビジネス」で、@専門性によりビジネスに貢献したり他部門を応援したりできるA他部門を動かす影響力を持つB組織内の政治力の分布やネットワークを理解しているC自律性、自分らしさが失われるようであれば組織を離れる覚悟あり、といった特徴を持つ人で、どちらかといえば「変化に適応する」側よりは、「変化をつくり出す」側に属する人材といえよう。レベル4になればマネジメントの対象は、組織や企業文化の改革になってくるから、変化をつくり出すのが主な仕事になってくる。

  レベル3以上は、ある意味、リーダー像としては分かり易い。「育てる力」が優れていて、自分も「育つ気持ち」を十分持ち、部下に経験から学ぶ機会、すなわち「育つ場」の提供に努力している。これにたいして、フォロワー像は、少し複雑になる。

フォロワーとしての役割

  変革期に求められるのは文化を破壊できるリーダーだが、建設的な対立が生まれるよう議論をリードしなければならない。この時、フォロワーはこのような状況を理解し、リーダーを支援しなければならない。リーダーの意見に従うということではなく、リーダーと同じ遠くの旗を見ていて、意見が異なるのであれば、違いを明確にし、議論を通して、より良い案が生まれるよい努力するということだ。
  さらには、経験から学べるよう、議論を振り返ったり、教訓を整理したりする活動に積極的に協力、メンバーの皆が、一試合ごとに強くなるのを支援しなければならない。
  全体としては、チームのメンバーとして、良い見本となるよう心掛けなければならない。組織としての目標と個人としての目標のバランスについては、冷静な判断が必要で、前段で「自律性や自分らしさが失われるようであれば、、」と書いたが、仮に組織を離れなければいけない状況になっても対処できる準備ができていなければならない。そのための専門性向上努力であり、ファイナンス面の備えである。

育てる力

  変化を当然と考える人の人材像はあきらかになっても、その育て方は簡単ではない。上司や同僚の協力及び処遇制度の支援が不可欠であるからだ。本人が自分でキャリアプランを立てられるように、キャリアコースの選択の機会を多くしたり、自己啓発プログラムをそろえたりする必要があるが、もっとも効果的なのは、給与に教育関連費用を含めることと考える。予め費用を支給することにより、自分で自由に、キャリアプランの実現に必要な知識を学べるようにすべきだ。社内教育を軽視してよいといっているのではない。知識には企業内で仕事をするのに必要な知識と、そうでない知識とに分かれるが前者は企業の責任で教えなければならない。だが、能力開発は企業と個人の共同作業であり、自己責任の部分も多い。会社側の考え方は、「出来るだけ長く働いて欲しいが、終身雇用は保証できない。他の会社に行っても役に立つ知識の付与については努力し、資金援助も行う。戦力として長く働けるよう専門知識の向上に努めてもらいたい」である。

 

※続きは、12月に掲載予定。

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