環境変化が激しいと対処すべき現象が、従来と異なる新しいものである場合が多い。新しい現象なので、対応の仕方は、自分で見つけなければならない。同じ経験をした人が教えてくれるのを待っていては、変化に取り残されてしまう。そのためHow to change の三種の神器の一つ俊敏agile の意味は、人の育成の場合、「自分で育てる」となる。
Make or Buy の原則は、「競争に勝っていて時間のある場合はmake 、負けている場合は、時間を買う意味で buy 」なのだが、買おうと思っても新しい現象の場合、対応できる人がまだいない場合が多い。売る人がいなければ,make しか選択の余地はない。
もともと、「人を育てなければチームの意味がない」とする理由は、変化が激しい時代は計画通り物事が進まないので、計画第一の考え方、すなわち「計画に従って必要な資源を集める」ではなく、資源第一の考え方、「今もっている資源を中心に計画を立てる」の方が良いと考え、持っている資源には、今後獲得する資源も含まれる、と考えるようになったためである。チームをつくる理由は、現状を変えるためだが、チームの作業プロセスには変えるのに必要な人材を育てることは、計画上織り込み済みでなければならない。