■12月14日、「グローバリゼーション3・0時代の競争戦略」と題して、日立製作所工業協同組合加入36社の経営幹部対象に、日立市で講演しました。
講演は、「世界中に競争相手が存在し、個人が働く場所をもとめて移動する時代、地場の中小企業の競争戦略はどうあるべきか」を考えるものでした。自分の特徴点、強みと弱みを良く考えて、自分で戦略を選択するべきで、その際、今後もすり合わせ型の生産を追及するのか、あるいは、工程分割を行い他の専業メーカーを活用するのかなどの方針を決めて、中長期的に取り組まなければならないこと、どちらの場合も地域をまとめる組織が果たすべき役割があることを説明しました。講演後もたくさんの質問があり、グローバリゼーションの影響を、身近な問題として考える必要性が理解されたように感じられました。
日立製作所工業協同組合は1949年に日立地区工業共同組合として発足、その後茨城地区各工場傘下の工業協同組合と統合して発展、現在も活発な活動を続けています。
(情報掲載日:2007年12月20日(木))
■日立ビルシステムの選抜課長研修で「5年後あなたは何をしていたいですか?未来の経営幹部に必要な能力」と題して12月9日(日)講演しました。
講演の趣旨を、業績が安定しているので会社全体として危機意識が薄く、考え方がどうしても現状維持に流れ勝ちなので、「選抜者に良い意味での上昇志向をもっと持ってもらうこと」に置きました。そのため、環境変化をイメージする能力が必要なことや、自分で育つために必要なリーダーシップなどについて、グループ討議をまじえ説明しました。普段あまり考えたことのないテーマであったので、理解にとまどう様子が見てとれましたが、幅広く勉強する必要性は理解したようでした。
(情報掲載日:2007年12月11日(火))
■静岡大学の「技術者の実践対応能力育成カリキュラムの開発」をお手伝いしています。
これは静岡大学工学部と情報学部が、文部科学省の現代的教育ニーズ取り組み支援プログラムに応募し採択された事業で、「技術者に専門領域を取り巻く周辺知識を学ぶことを動機付ける環境を整えよう」とするもので、学生が履修計画を立てる前に、社会が求める技術者像と周辺知識の必要性について学習できる授業を開発しようとするものです。具体的には、有識者の講演内容を映像にまとめたもの教材とするE-Learningとクラスルームでの授業といったハイブリッド型のプログラムを開発します。関島は「キャリア形成のありかた」について、応用認知科学が専門の大島純情報学部教授と対談、その様子が収録されます。対談は来年1月7日におこなわれます。
(情報掲載日:2007年12月10日(月))
■SHC人事研究会で11月22日「Aクラス人材の育成戦略」と題して神戸で講演しました。
本研究会はSHC(神鋼ヒューマンクリエイト)が主催する、神戸大学大学院経営学研究科の金井壽宏教授を中心とする研究会で、1995年に始まりました。年度ごとに研究テーマが決められ、テーマに関心がある企業の人事関係者が討議に参加する、実践的な研究会です。今年のテーマは、研修そのものの設計思想、評価、多様な研修方法について研究することになっていて、一回目は「アクション・ラーニング」、第二回が「研修の効果測定」、三回目が「Aクラス人材の育成戦略」で関島が金井先生とともに講師を務めました。
一泊二日の研修でしたが、松下電器、大阪ガス、松坂屋との経営統合のさなかにある大丸など関西有力企業18社から32人の人材開発の専門家が集まり、活発な意見交換がおこなわれました。人材開発部門が現在抱える問題点についていろいろ知見を得ることが出来、今後の仕事の参考になりました。
(情報掲載日:2007年12月10日(月))
■5年後あなたは、何をしていたいですか?―キャリアとは何かを考える
9月3日、日立プラントテクノロジー(株)の新入社員「ステップアップ研修」で基調講演をしました。ねらいは、キャリアとは何か、自律的プロ人材とは何か、を考えてもらうことにより、今後のキャリア形成に前向きに取り組んでもらおうとするもので、なによりも「自分で育つための手がかりの提供」にポイントをおきました。本年入社の社会人一年生という意味では共通性あってもその年齢は、高卒、学部卒、修士といろいろで、難しい講演でしたが、講演後、本音の質問がいくつかあったことから判断すると、それなりにインパクトを与えることはできたのではないかと思います。
入社後の教育に加え、一定の期間を置いてから再び行う集合教育というコンセプトには日立プラントテクノロジー(株)人材開発本部の工夫が感じられ、新人教育の一方法として参考にする価値ありと考えました。
(情報掲載日:2007年9月4日(火))
■提案営業の進め方
エム・アイ・アソシエイツ代表取締役の松丘啓司さんが、上記タイトルの本を日経文庫から出されましたので紹介します。
提案営業というと、大掛かりなソリューションの提案やコンサルテーションが必要で、普通の営業マンには関係の薄いことのように思われがちです。この本の良いところは、提案営業を 「顧客と同じ船に乗ることにより顧客の課題を解決すること」と定義して、より身近なものにしていることです。提案書の書き方や、組織の力の活用、営業担当者のセルフマネジメントのありかたなど、アドバイスもとても具体的で参考になります。
詳しくは、日経ブックダイレクトを参照いただきたく。
URL: https://www.nikkeibook.com/item-detail/11150
(情報掲載日:2007年8月27日(月))
■あなたの会社は大丈夫?
元 日立電子サービス株式会社の常勤監査役で、現在は独立されて「企業リスク研究所」の代表をされている白木大五郎さんが、「あなたの会社は大丈夫?標語・川柳で学ぶ管理者のための企業リスクマネジメント」という本を丸善から出されました。企業が直面するリスクを、経営責任、談合、重大事故、情報遺漏など10のカテゴリーに分類し、それぞれに分かりやすい標語・川柳を配するとともに、詳しい解説を加えられたものです。リスク対策や法令順守をとても楽しく学べる良い本だと思いますので、ここに紹介させていただきます。
詳しくは企業リスク研究所のホームページをご覧頂きたく。
URL: https://k-risk.com/syuppan.php
(情報掲載日:2007年8月9日(木))
■日本経団連事業サービスのホームページに書きました。
日本経済団体連合会(日本経団連)は、6月1日付けで出版や研修事業を担当する事業サービス本部を、有限責任中間法人「日本経団連事業サービス」として分離独立させ、7月2日より業務を開始しました。その新しく作られたホームページのコラム欄に、米国人材マネジメント協会の年次大会の様子を報告しました。基調講演とビジネス・スクールの先生方の講義内容が中心です。
ご関心のある方は日本経団連事業サービスのホームページをご覧頂きたく。
URL: https://www.keidanren-jigyoservice.or.jp/
(情報掲載日:2007年8月8日(水))
■6月24日から27日まで、ラスベガスで開催されたSHRM ( Society for Human Resource Management ) の年次大会に参加しました。
基調講演とマスターシリーズを中心に聴講しましたが、全体として、困難な状況へのチャレンジとイノベーションが、現下のアメリカが抱える最大の課題と強く意識されている印象を受けました。
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基調講演者は、最低の状況からのチャレンジに成功した人々で、Armstrong さんはガンを克服して、ツール・ド・フランスに勝ち、Alvarado さんは、女性でヒスパニックというハンデにもかかわらず建設業という男社会で成功し、Gruwell さんは学習困難地域の高校教師として生徒に劇的変化をあたえ、ベストセラー作家をうみました。 |
いずれも、非常な困難に立ち向かった勇気に賞賛が集まったもので、この人選は、終わりの見えないテロとの戦いという困難な状況を、なんとか抜け出したいというアメリカの空気を反映しているように思いました。
また、中国、インドのチャレンジに直面し、「我々の子供達が、少なくとも現在と同程度の生活水準を維持するためには、今何をなすべきか」という視点から、イノベーションについての議論がたくさんありました。基調講演者のピンクさんは、仕事の性質の変化への対応策としての美意識を語り、マスターシリーズでは、ロンドン大学の Gratton 教授は、組織のなかで激しく燃えている場所 Hot Point の数を増やす方法を、コロンビア大学の McGrath 教授はイノベーションを生むための戦略を、MITの Berger 教授は、グローバリゼーションと競争の在り方について提言されました。
アメリカは、製造業が少なくなっても、そのほかの産業で十分戦える状況にあるのにその先を心配しているのにたいし、相変わらず製造業中心の日本では、将来の競争にまではあまり思いが至っておらず、競争に生き残るために必要な能力の育成や、新しい産業を造り出すために、今何をなすべきかの議論がたいしておこなわれていません。
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小手先の教育改革でなく、今の子供たちの将来ために何をなすべきかを、もっと考えるべきだと感じました。
(情報掲載日:2007年7月10日(金)) |
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■(株)日立総合経営研修所の堤宇一さんが、「はじめての教育効果測定」という本を、日科技連出版社から出されました(編著)。とても良い本なので推薦の言葉を書きました。
サブタイトルに「教育研修の質を高めるために」とありますが、本書がたくさんの人に読まれ、日本の教育力が向上すると良いと、心から思います。是非ご一読ください。
(ご購入は全国の書店 または 日科技連出版社ホームページ(http://www.juse-p.co.jp/)にて:
株式会社日科技連出版社ホームページの「2007年度刊行図書/6月」よりアクセスください。)
(情報掲載日:2007年7月6日(金))
■日本経団連主催の一年間の選抜研修、フォーラム21で、「変革のリーダーシップ」と題して講義と演習を行いました。
学習目標は:
1.次世代のビジネス・リーダーにとって何故リーダーシップがそれほど重要なのか、その背景となる競争の性質について理解する、
2.リーダーの役割と必要なスキルを考えることにより、リーダーシップとは何かを理解する、
3.リーダーシップの育て方について理解する、
というものでしたが、皆さんが考えるリーダー像は、「偉い人が先頭に立って、」という旧来のリーダー像の影響が抜きがたく、もっと身近な自分自身を含めたリーダー像の理解に時間がかかりました。一流企業の選抜者でこの水準であり、日本の経営幹部のリーダーシップについての理解度が心配になりました。リーダーシップ・トレーニングの必要性をもっとPRする必要を痛感した次第です。
(情報掲載日:2007年6月15日(金))
■関西生産性本部主催の人材開発研究会で「次世代経営者育成とキャリア開発」と題して講演しました。
参加者は人事勤労関係者を中心とする41名の方々で、労働組合関係や大学関係の方も含まれていました。次世代経営者育成問題に比べ、キャリア問題は比較的新しい課題であり、参加者の理解のレベルも色々と想定されたので事前に「組織内一人親方のすすめ」を読んで感想文を提出いただき、参加者の理解度をある程度把握した上で話をしたいと考えたのですが、事前に感想を提出してくれたのはわずか8名でがっかりしました。
本を読んで感想文を書いた後講師の話しを聴くのと、何もしないでただ話しを聴くのでは、教育効果は大いに異なります。講師の方も、参加者の考え方をあらかじめ知った上で話をするのとそうでないのでは、話の焦点の絞り方が変わってきます。セミナーを企画する人は、もっと教育効果ということに思いをいたすべきだと感じました。
(情報掲載日:2007年6月12日(火))
■「わかりやすいサラリーマンの法人化計画」という本に関島の事例が紹介されました。
この本は、NPO法人サラリーマン自立支援センターの瀬尾正勝さんがお書きになり、
二見書房からこの6月出版されたもので、自分の職業人生は自分で決めるという考え方から、新しい働き方が提案されています。
具体的には、従来の雇用契約を離れ、独立した法人として企業と対等の立場で働くこと、そのために2006年5月に施行された新会社法のLLC( Limited Liability Company 合同会社)を活用すること等が勧められています。本書第7章の、高齢プロフェッショナルの働き方革新という項で自立の事例として2ページにわたり関島の取り組みが紹介されています。
本書は新しい働き方を模索するサラリーマンおよび人事担当者にとって格好の参考書になると思われますので紹介いたします。詳しくはサラリーマン自立支援センターのホームページをご覧頂きたく。
URL: http://homepage2.nifty.com/sip/
(情報掲載日:2007年6月11日(月))
■株式会社 技術情報協会が発行する雑誌「研究開発リーダー」5月号に、自律型プロ人材にどう育つかというタイトルで、キャリア形成に関する記事を執筆しました。
自律型プロ人材は育てられるのではなく、どちらかと言えば自分で育つものであること。そのためには自律型プロ人材像の明確化や、歩きながら考えることが大切なことなどを説明しました。関心のある方は コラムをご覧ください。
(情報掲載日:2007年5月28日(月))
■2007年3月6日(火)に、
社会経済生産性本部主催の第7期人財フォーラムで、「経営の専門家を育てる方法」と題して講演しました。
参加者は各社の人材開発、人事担当の部課長24名でした。事前に拙著「Aクラス人材の育成戦略」を読んでいただき、感想文を提出してもらいましたが、気になった点は、選抜方法などテクニカルな事柄に関心が深く、グローバリゼーションなど、事業をとりまく環境や競争条件の変化に関する関心が比較的に薄いことでした。ビジネスはビジネスとして、それとは独立的に人事・勤労といった専門分野が存在するとするという傾向が強い、日本の問題点がここに現れているのでは、と少し心配になりました。
■2007年2月28日(水)に、JICAの「人材育成プログラム運営」コースで、
「A leading company needs a world class Corporate University」と題して、英語で講演しました。
内容は、なぜコーポレート・ユニバーシティと呼ばれるような組織が世界中の企業で必要になってきたかなど、企業を取り巻く外部環境について検討し、その後、日立の研修所の具体的事例を題材に、ヴィション,ミッション、差別化の戦略、財政的な自律、プログラムの開発手法などを議論しました。
参加者は13人でしたが、従来のJICAのプログラムと異なり東南アジア中心ではなく比較的日本にはなじみの薄い、ドミニカ、マダガスカル、パナマ、イエーメンなどの教育機関の方々が含まれ、名前の発音に苦労しました。3月17日までの3週間コースでこの後いろいろな会社の研修所の訪問するとのことでした。
■社団法人企業研究会が発行する雑誌「Business Research」2月号に執筆
「変革期の人材育成戦略と新しいキャリア観」というテーマで執筆を行いました。
ビジネスモデルで闘う世界では、お客さんに対する考え方と勝つための戦略が重要ですが、どちらの変化の方向も自律的プロ人材、一人親方の必要性を強く示唆していることにふれ、会社に寄りかかり過ぎないキャリア形成の方法について論じました。
■2006年12月1日(金)・2日(土)、MIアソシエイツ主催のセミナー・青山人材塾第三期の軽井沢合宿研修で、リーダーシップトレーニングの講師を務めました。
学習目標は、
1.次世代のビジネス・リーダーにとって何故リーダーシップがそれほど重要なのか、その背景となる競争の性質について理解する
2.グループ討議を通じてリーダーシップとは何かを理解する
3.リーダーシップの育て方について学ぶ
というものでした。
参加者は、人事総務の仕事に携わる課長主任クラスの方々でしたが普段あまり考えたことのないテーマなので苦労していました。
しかし、合宿という形で集中して議論が出来たため、それなりに理解が深まったように思います。
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