■「グローバル時代のAクラス人材育成法」と題し講演
11月20日、マネジメント共育ネットワーク(MCN)の設立2周年の会合で上記のタイトルで講演しましたが、このテーマを50分という短い時間で話すは大変難しく、苦労しました。この問題について、いくつか素朴な疑問を持っているためです。例えば、
(1)グローバルに活躍するために必要な能力について、いろいろな意見があるが、総じていえば、とても優秀な特別な人でなければ務まらないという印象が強い。しかし、グローバル化が普通のことになったのに、特別な人でないと闘えないというのでは、競争に勝てそうにない。普通なことには普通の人で対応できなければおかしい。
(2)海外の企業のやりかたがたくさん紹介されているが、これまでの日本の経験は役に立たないのか。「敗戦から学ぶ」が次に勝つための定石なので、日本の経験から学ぶのが本筋ではないか。
等など。
結論から言うと、変えなければいけない部分はあるにしても70〜80年代の日本企業の人材育成方法で7〜8割かたよい。この場合、上記の人材育成方法とは、仕事が人を育てるという考え方と、各人の仕事は大変だが面白いという受け止め方。変えなければいけないのは、「努力を評価」から「行軍速度の重視する方向」への評価基準のウエイトの移行と「量と複雑性を制御する仕掛けの導入」。
要は、必要な人材は、ビジネスモデルと海外事業の発展段階で決まるという原則は国内事業でも海外事業でも変わらないという意見だが、説明は簡単ではない。(人材育成と海外事業の発展段階については、ホームページのコラムvol.37〜54を参照)
(情報掲載日:2013年12月4日(水))
11月12日夕方、関島の新しいオフィスに集合、そのあと近所の欧風居酒屋で懇談というスケジュールでした。話題の一つが3期生の勉強ぶり。「宿題が同じであったが、面白い回答はあったか」「延長戦で、うーんと皆をうならせるようなオードブルを持ってきた人はいたか」などなど。
この質問は、宿題や延長戦に知恵を絞った現れで、他の受講生の様子が気になるようです。教える側の楽しみも、びっくりするような工夫に出会うことで、今回も期待にたがわず3期生もなかなかすぐれた工夫をしてくれました。こういう優れた回答在りと紹介したあと「でも3期生も、諸君と同様ワインはよくわからないようだった(ごめん、3期生諸君)」と付け加えました。
予定の金額をかなり上回って飲んだ後、2期生諸君は2次会に出かけていきました。「2期生諸君、お酒を飲むことを教えたのではなく、考えることを教えたのだからね。」
(情報掲載日:2013年11月29日(金))
■マネジャーのための戦略論入門、3期生と延長戦を楽しむ
11月4日の振替休日、各人策定した戦略と割り当てられた役割別の食べ物を持って、大磯に集まりました。それぞれの戦略発表の後コメントをしましたが、共通する弱点は、「勝てる理由がはっきりしない」ことで、これは、誰と闘って(あるいは目標達成を妨げる障害は何で)、何を獲得するかという命題についてよく考えていないためです。
日本という競争条件があまり厳しくない平和な市場で長年生きてきた咎めが出たと思われます。食事をしながらの議論で楽しかったのですが、ワインの消費量は二期生同様なかなかのもので、次回以降、品揃えを再考する必要もでてきました。各人の成長度合いを見るとそんなことはどうでもよいことになってしまうのですが。
(情報掲載日:2013年11月20日(月))
■第3回マネジャーのための戦略論入門セミナー、新オフィスで始まる
10月2日、題記セミナーの第一会合が、東新橋イタリア街の3DLA新オフィスで開催されました。今回も参加者のバックグラウンドは、人事・勤労、営業企画、システムエンジニア、事業企画、労働組合委員長などと多彩で、それぞれ異なる視点から事前課題図書について発表は、今後の活発な議論が期待できる内容でした。
授業終了後近くのイタリアレストランで懇親会が行われ、一人の参加者の奥様がミリタリーオタクであることが判明するなどして、おおいに盛り上がりました。今後、週1回のペースで会合が持たれ第五会合では学習したことを実際に使ってみる戦略策定のワークショップが予定されています。
(情報掲載日:2013年10月7日(月))
■チッソの選抜研修で「グローバル時代のリーダーシップ」と題し基調講演
9月6日、チッソ株式会社、JNC株式会社合同の選抜研修「2013人財塾」で講演しました。このプログラムは長く続いている研修ですが、「全体最適」へという視野と経営人財の要件である「事業力」と「人間力」を付与することに重点を置くものに、1年の検討を経て、今年リニューアルされました。
基調講演なので、今後6回(各2日)の会合で取り上げられるテーマの背景となる事象に幅広く触れました。グローバル時代の特徴とリーダーシップの関係、リーダーの役割の変化、複雑な問題に対処するために必要なリーダーシップ、などがその骨子ですが、参加者の多くが「目前の仕事に全力投球」というある意味で必要不可欠だが、それだけではリーダーとしては困る体質に色濃く染まっている様子で、事務局のこの研修の設計趣旨が実感できました。研修終了時にはきっと一皮むけているとことと思います。
(情報掲載日:2013年9月30日(月))
8月5〜6日、北大工学部(院)で「企業と仕事特論」の授業をおこないました。このコースは、2008年から開催されていますが、2011年からブレンド型に改定されています。(昨年は制度切り替えのため未実施)
今年の登録者は8名でしたが内2名は、e-learning 部分を規定期間内(クラス開始まえ1週間以内に修了がクラス参加の条件)に終えることが出来ず6名(うち2名が博士課程)のクラスという贅沢なものになりました。
理解度テストの結果は、e-learning に関係する設問の方が、クラスの授業内容に関する設問より充実した答えになっていました。「e-learning が予習の働き、クラスでのやり取りが復習の役割を果たす結果、理解度が向上する」という狙いは達成されていると考えます。
また、クラスそのものも、通常型とくらべ意見交換がずっと活発なのは、e-learning で普段あまり考えたことがないキャリアについて考えさせたことにより学習意欲が高まった結果、と思われます。「企業と仕事特論」という授業の良さが口コミで学生の間に広がることを期待すること大です。
(情報掲載日:2013年9月4日(水))
7月26日、一期生の同窓会が銀座コリドー街のワインバーで開催され、久しぶりに懐かしい顔が集まりました。仕事が変わったり、転勤したりといろいろ変化はありましたが 皆それぞれ元気に仕事をしているようでした。
一期生は朝7時からの授業であったので、それに伴う努力が話題となりましたが、新橋駅から出てくる人と反対の方向に歩いていく時、すでに一仕事を終えたという優越感というか満足感はなかなかのもの、という共通の感想がありました。やはり「少し大変なことを実行する」ということは、学習にとって大切なことと感じました。15年には朝型の講座再開しようと決意した次第です。
第一回3DLA独自セミナー「HRマネジャーのための戦略論入門」の開催概要はこちら(過去に開催した独自セミナーの情報)をご覧ください。
(情報掲載日:2013年8月28日(水))
7月17日、グリーンフォーラム7期生の100プラン実施報告会が経団連会館で開催されました。出席したのは6名(そのほかに、その後の懇親会のみ参加3名)と少なく、少し残念な気もしましたが、7期の勉強ぶりからすると、こんなところかとも感じました。(会社にいってこいといわれて研修に参加した人で成長するのは平均「3人に一人程度」が小生の過去の経験値、よって、「こんなところか」の意味は、平均より少し下)
プランを実行した結果を報告した6人は偉いといえば偉いのですが、欲を言えば、実行してみて分かったこと、すなわち自分のプランは適切であったかどうか、についての報告がもう少し欲しかったところです。
計画を実行できたかどうかは当然問われますが、それとは別に、自己の計画の良し悪しについての振返りがないと成長に役立ちません。何のために100日プランを造るかと言えば、学習したことを実行することにより身に付いたものにするということもありますが、自分を自分で鍛える能力を高めるためでもあります。
参加しなかった人、次の100日チャレンジしてみては。
(情報掲載日:2013年7月26日(水))
マネジャーのための戦略論入門は、夏、冬二回のコースが終了しました。受講生からは「こんなにたくさん考えることを要求されるコースは今まで経験したことがない」といった種類の感想をたくさんもらいました。受講生は学ぶことが数多くあったと確信していますが、 教える方もインターバル学習のメリットなど、いろいろ勉強になりました。
本来、教育とは教える側と習う側双方の相互作用であるのですが、最近は「教育に出すだけで、そのあとのことは関心が薄い」という管理者が増えている気がします。3DLAは、教育の効果だけでなく、受講生との対話を通して発見したことにもっと関心をもたないと、「一試合ごとに強くなるチーム」はできないと考えていますので、二回コースを実施して分かったことを教育部門の関係者と共有する意味で、戦略論入門の父兄会(?!)を5月29日に開催することにしました。
通学型の研修の利点をとりいれた宿泊型研修など、戦略論入門コースの選択肢を増やす計画についても議論する予定で、結果が楽しみです。
(情報掲載日:2013年5月8日(水))
3月19日、7期生の修了式が経団連会館でおこなわれ、チーフアドヴァイザーの宮原日本郵船会長から修了証書が手渡されました。その後受講生全員から卒業にあたっての感想がのべられましたが、開校式の際の挨拶にくらべ、内容に「そうだろうな」と思える部分が多く、各人の進歩の度合がうかがわれました。餞の言葉として、ものごとを構造的に理解することの大切さについて話ました。個々のフレーズや断片的な情報に惑わされることなく深く考えることがリーダーには求められるからです。
冒険心が少し足らないという コメントも付け加えましたが、これは7期生に限らず、最近の課長クラスの人に共通する弱点です。いずれにしろ本当の意味で難しい局面にぶつかるのはこれからなので、「どうか上手に切り抜けて自分らしい人生を送ってほしい」と願わざるをえません。がんばれ。
(情報掲載日:2013年4月4日(木))
3月16日の延長戦をもって2月1日から始まった上記講座が修了しました。昨年の夏季講座は早朝に開催されましたが、今回は夕方開催でした。どちらのケースも、ほぼ1ヶ月半にわたりお互い切磋琢磨するので、互いに学びあう良いネットワークも出来上がり、所定の目標は達成できたと思います。
しかしこのタイプの研修の問題点は、拘束期間が長いため出張などの業務に影響がでることと、東京周辺に勤務する人しか参加できないということです。東京以外の人も参加でき、かつ受講生が考える時間も十分に準備されている宿泊型のプログラムの開発が必要かもしれません。今後の研究課題としたいと思います。
本講座を修了された方へ:関島からのメッセージはこちら
(情報掲載日:2013年3月26日(火))
このプログラムは、発展途上国の専門家に「現場における能力開発の仕組み」について 考えてもらう2.5週間のプログラムです。私の役割は総論なので、人材開発は戦略的に行う必要があることを強調しました。理由は、教育が問題解決の答えになっているかどうかを十分に吟味することなく、その時どきの流行でいろいろなプログラムが導入されるケースが多いからです。
大切な時間とエネルギーとお金を使う以上、十分な準備と投資が不可欠なことに意を用いてもらえるよう以下のようなカリキュラムとしました。
1.問題の所在を確認するためにグローバルな競争の現状を把握してもらう。
2.人材開発プログラムと組織の戦略が関係づけられているか検討する。
3.成人の学習の特徴を考えてプログラムを設計する。
今回は、従来のアジアの国々に加えザンビアから二人の方が参加されました。英語での150分の講義はやはり大変で、なかなか適当な言葉が思い浮かばない場面も多く、英語を使う機会をもう少し増やさなければ、と反省した次第です。
(情報掲載日:2013年3月22日(金))
今年もグリーンフォーラムの受講生が「フォーラム終了後何をするかを考える」季節になりました。事前に作成した各人のプランに対しグループのメンバーは、改善点と自分に参考になった点の二つをコメントすることになりますが、今年の特徴は、「生き生きとした実行可能な計画を作る」というよりは、なにやら「会社で予算書類をつくっている」という様で、義務的な計画になっていて面白み、わくわく感、チャレンジする楽しさといったものが大幅に不足していることです。
それでも中には成し遂げた時のご褒美や実行できたかどうかの評価者の指定などに工夫がみられるものもあり、仲間から学ぶことはできたと考えます。
講評時のコメントに、仕事の領域を変えざるをえないという状況に直面した時の考え方、自己認識の難しさなどについて私の体験を話しましたが、皆が「仕事は大変だが面白い」という経験が出来るようがんばってほしいと心から思いました。
(情報掲載日:2013年3月6日(水))
■大人のための冬季講座「マネジャーのための戦略論入門」始まる
昨年の夏季講座にひきつづき、実際の業務やキャリアデザインに戦略的思考を活用する方法を学ぶ5回会合の講座が、2月1日から始まりました。夏のコースは早朝に開催されましたが冬は寒いので夕方開催です。参加者は12名で、今話題のプラント業界から3名のほか金融、医療機器、教育、税務など、変化に富んだ背景を持つ人が集まったので他流試合・異業種交流の実を上げることができるのではないかと期待しています。
第一会合、第二会合で現代の競争の特質を考え、戦略論を知ることの大切さを学んだあと、第三会合以降、軍事戦略と経営戦略の両面、戦略の実行手段としての人材マネジメントを考え、最後に実際に戦略策定に取り組むというプログラムでが、本気を問われるコースと考えず、通常のセミナーという受け止めで参加した人は苦戦しています。“3DLAは本物のプログラムしか提供しないのですぞ“
(情報掲載日:2013年2月21日(木))
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