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3Dラーニング・アソシエイツ

2017年の活動状況

3Dラーニング・アソシエイツの2017年の活動状況等をお知らせします。
※最新の活動状況はお知らせをご覧ください。

関島の活動状況

■業態すら変えてしまう「働き方改革」
  12月7日、経団連の選抜役員研修であるフォーラム21と選抜課長研修グリーンフォーラムの合同研修である恒例の「12月拡大講座」が経団連会館で開催されました。

  藤田一照曹洞宗国際センター所長の講話、「調えられし自己」の生き生きとした働き、(サブタイトル禅からのリーダーシップ論の可能性)、山内ヤマトホールディングス社長の講演クロネコヤマトの満足創造経営の後、それぞれの受講生のほか卒業生も交えての人事交流会が開催されました。挨拶と乾杯が役割でしたので、お二人のお話は、働き方に関係していたので、それに合わせ「働き方改革について日本の動きとアメリカの動きに違いがある点」について話しました。

  日本の場合は、長時間残業に焦点が当たっていますが、アメリカの場合は「プロセス」から「ジャーニー」に関心が移っています。この場合「プロセス」とは、フェーズ1、フェーズ2というように段階を踏んで変革を進める方式を意味しますが、「ジャーニー」は、筋道もさることながら、目標を達成することが肝心という考え方です。旅行は目的地に到達しなければ終わらないからです。
具体的には、少人数のチームが方針を決め、問題別に複数の対応策を創り、小さい規模で同時並行的に試行をおこない、良かったものを直ちに全社展開するといった速度重視のやり方で、会社の業態すら変えてしまうことまで踏切ります。例えば、クレジットカード会社のアメックスは、グーグルのような会社になろうとしています。(コーヒーブレーク(44)「Wharton  RAG 報告」参照)背景には、ビッグデーターやAIの活用により、仕事の仕方が大きく変化していることがあります。

  ラジオ体操は時間内それとも時間外?といった議論をしている日本との違いの大きさが気にならざるを得ません。その意味で、出席の皆さんが、より本格的な働き方改革に取り組むことを期待して乾杯しました。
(情報掲載日:2017年12月26日(火))

■12月20日(水)「PTAの会」開催および参加者募集の告知
  12月20日(水)16時から3DLAのオフィスで、久しぶりに「PTAの会」を開催します。PTAの会とは、3DLAのセミナーに受講生をご派遣いただいている会社の人材開発責任者に、学習内容や最近の受講生の特徴などをフィードバックする会です。これまで年一回のペースで、4回開催されています。昨年は3DLA創立10周年記念行事の際、報告をおこなったのでスキップ、よって2年ぶりの開催になります。

今回の報告対象となるセミナーは、戦略論入門の第6〜8回とリーダーシップ入門の第4回です。分析にあたっては、経団連の選抜課長研修グリーンフォーラムの11、12期の状況も織り込んでいます。グリーンフォーラムは1期から講師を担当しているので、定点観測の場になっていて、課長クラスの変化が分かるためです。

会議終了後、懇親会が情報交換の場として設けられています。参加者の役職は役員から課長、主任までいろいろですが、オープンに意見交換が出来るので出席者の多くが参加します。「ゆとり世代ですが、なにか?という世代が課長の主力になると、どういうことが起こるか」が少し分かる会になると思います。

受講生を派遣していなくても関心のある方の参加、大歓迎です。問い合わせ先や開催場所は「連絡先/MAP」をご覧ください。
(情報掲載日:2017年11月30日(木))

■グリーンフォーラム11期生の100日プラン その後
  「習ったことを実際に使ってみる」が、3DLAのコンセプトですが、これに関し、先日嬉しい驚きがありました。セカンドハウスで週末をすごして家に戻ると、経団連からコーヒーが届いていました。「経団連からコーヒー?」と不思議に思いながら開けてみると、手紙とグリーンフォーラム11期生の100日プランが入っていました。

100日プランとは、経団連の課長選抜研修グリーンフォーラムで習ったことを、会社に戻ってどのように活用するか100日間の計画を立てるもので、約10か月の研修の最後に設けられたワークショップです。出来上がったプランは全員分まとめて製本化され配布されます。そして100日後、本当に実行できたかどうかを報告する会が開催されます。このコーヒーは、報告会には間に合いませんでしたが「新製品(それがこのコーヒーなのですが)を出すという目標を、少し遅れましたが達成しました」と、経団連の事務局と私に送ってくれたものでした。

自分で立てた目標を達成することは、自分というリーダーに対し自分というフォロワーが信頼感を蓄積するのに役立つので、自分を育てる上でとても大切です。これまでのところ実行できたといって報告会に胸を張って参加する人は、全体の30%程度が平均なので、自分を育てることに本気になる人は少ないことを示しています。その意味で今回のケースは、とても嬉しく感じました。「自分で育つ人が育つ」が永遠の真実なのです。
(情報掲載日:2017年11月21日(火))

■「第8回マネジャーのための戦略論入門セミナー」始まる
  10月12日から始まった上記セミナーの第3会合が終了し、いよいよ後半戦に入りました。今回の受講生は6名(内1名が女性)で、IT、プラント、化学、設備、小売りなどの企業に所属、いつものように他流試合ができる環境を維持することができました。
今回のカリキュラムは、これまでの受講生の反応を踏まえて以下の点を改定しています。

宿題:時間軸を長くとって考える習慣が乏しいことに対応するため時代ごとの特徴や産業の発展段階を考慮に入れる必要があるものに入れ替える。
講義:コンテキスト理解が上手でないことに配慮し、PPTの20%近くに手を入れ、前に教えたこととの関連性を考えやすくする構成に修正。

現在までの反応では上記の修正は成功しているように思えますが、考える楽しさや、答えに自分でたどりついたときの達成感などを味わったという水準には達していません。
上記を経験するためには、「集中して考える」時間の蓄積が不可欠なので、後半戦は、この点の指導に力を注ぎ、第5会合終了後、恒例の「楽しい延長戦」が開催できるよう努力したいと思います。
(情報掲載日:2017年11月7日(火))

■Hult Prize を知っていますか
  ハルト・プライズとは、世界で最も大きい大学生の起業コンペです。社会的な問題を、ビジネスという手段を通して解決しようするもので、今回のテーマは、エネルギーです。国連が定めた持続可能な目標の達成に役立つような社会的ビジネスをおこなう企業の設立のアイデアを争うものですが、当然のことながら高い実現可能性が求められ、優勝チームには賞金100万ドル(約1億円)が与えられ、実際に実行することになります。

  スポンサーは、Hult International Business School と Clinton Global Initiative です。クリントン元大統領が毎年のテーマを決めます。世界中から約5万チームが参加しています。日本での予選、アジア地域での予選を経て、来年9月に行われる本戦に出場というプロセスですが、日本からは東大を含む10数校がチャレンジしています。

  日本予選に出るためには、まずは大学の代表チームを選ぶ必要があります。大学ごとに、この活動を管轄するダイレクターが、本部の資格審査を経て使命されます。ダイレクターは、このプログラムへの関心を高め、参加チームの数が増えるよう種々な活動を企画、実行しなければなりません。プレゼンテーションは英語なので、チームにはビジネス・モデルを考える力だけでなく英語力も求められます。このため各校とも英語力の高い留学生を巻き込む努力をしているようです。

  北海道大学もこのイベントに参加していて、学外からの支援者(例えば、英文でのプレゼンテーションのコツとか起業の仕方などをコーチする人)を探していました。関島も教えていた関係で、谷先生に支援を依頼され、旅費も宿泊費も自己負担ですが12月におこなわれる学内予選の審査委員を引き受けることにしました。
どんなアイデアが出てくるか、今からとても楽しみです。
(情報掲載日:2017年10月27日(金))

■働き方改革に有効な企業向けプログラムを開発
  生産労働人口が減少している日本にとって生産性の向上は喫緊の課題です。各所で効率向上と働きやすい職場の実現を目標に、働き方の改革が試みられています。そのため関心を集めているのが「チームワーク」です。ところが残念ながら、肝心なチームワークについての理解が間違っているので、働き方改革は掛け声倒れに終わるケースが多いのです。

そこで、本当の意味のチームワークとは何か、どうすればチームワークを創ることが出来るか、組織のニーズと個人が自分らしく人生を送りたいというニーズの折り合いをつけるにはどうしたらよいか等について考え、答えを自分で見つけるセミナーを開発し企業向けに提案することにしました。

それが、今回開示した『チームビルディング講座「働き方改革を実行できるチームの創り方」通学3回コース』です。職場ごとの実情に合わせ、内容の調整も可能ですので、チームビルディング講座のご案内もしくはセミナー案内「チームビルディング」を参照の上、相談においでください。
(情報掲載日:2017年9月12日(火))

■「マネージャーのための戦略論入門」募集開始
  10月12日(木)から始まる「第8回マネージャーのための戦略論入門の参加者の募集を、本日(9月4日)から開始しました。
従来通り、事前課題提出が応募の条件になっています。応募が受け付けられるとe-learning 用のパスワードが発行されます。e-learning修了がクラス参加には必要で、これまでの参加者からは、「スリルに満ちたe-learning 体験ができる」という評価をもらっています。
募集要項詳細はセミナー案内にありますのでご参照願います。
(情報掲載日:2017年9月4日(月))
■グリーンフォーラム(12期)で半日授業
  7月21日都市センターホテルでグリーンフォーラムの7月講座(合宿)が開催され、「変革をつくるリーダーシップ」をテーマに、半日授業をしました。例によって事前課題(今回は新著「キャリア戦略」を読んで感想文を提出)とe-learning (修了しないとクラスに出席できない)つきです。e-learning の結果は、ほぼ11期生と同様でしたが、追試総数が18回と、苦戦した様子がうかがわれました。

約1年の研修の先頭部分に位置するプログラムなので、現状に対する不満が大きいほど改善の取り組みが強くなるという原則に照らし「自分がどのくらい出来ないか」を認識してもらうのも隠れた学習目標の一つなので、いつも感想文やグループ討議の不出来を厳しめに指摘していますが、今回は、指摘に対する反応が軽い(自分のこととは思わない?)受講生が多い印象で、今後が少し心配になりました。

「本気で勉強した一年」を経験できるようがんばって欲しいなあ、が応援団の心境。フレーフレー12期。
(情報掲載日:2017年8月23日(水))

■グリーンフォーラム11期生の100日プラン報告会が開催
  グリーンフォーラムで学習したことを、実際の場面でどのように活用するか、を計画した100日プランの実施結果を報告する会が、経団連会館で7月11日開催されました。通常この会に参加する人は10人前後なのですが、11期生は33名中15名が出席と盛況でした。

各人3分で(1)計画の達成度についての自己評価、(2)計画は適切であったかどうか (3)自分にたいしてリーダーシップを発揮できたか、(4)今後何をするか、について発表してもらいました。11期は、「一言で言うと?という質問に上手く答えられない」という特徴を持つのですが、発表でも要領を得ないものが散見されました。それでも昨年の合宿の時あたりに比べれば進歩は著しく、やはり「苦労はさせるもの」と思いました。

  習ったことは、使ってみなければ身に付きません。勝っても負けても一試合ごとに強くなるためには、真剣にやったことを振り返る作業が必要です。その意味でまだまだ物足りない点多いのですが、報告会に出席できたことは評価に値します。10年後が楽しみです。
(情報掲載日:2017年7月21日(金))

■北米出張から帰国―頑張るところは頑張らないと権利は守れない―
  報告が遅くなりましたが、無事、帰国しました。北米の出張に「無事帰国」という表現を使うのは穏当ではないのですが、本人の感想は、この表現がぴったりです。というのは、国内線でも2時間以上前に飛行場到達が必要といわれる原因の、保安検査のための行列、定時運行比率の低下、好景気により旅行者の増加などを、身を持って味わったからです。

  ホテル出発時確認した時は定時となっていた乗り継ぎの予定の飛行機が、チェックインしようとしたら5H遅れになっていて、LA発のJALに乗れないことが分かりました。チェックイン窓口の係員に他のルートをいろいろ検討してもらったのですが、結局、ダラス経由で帰ることになりました。ビジネスは満席でした。
何とかしてよ、と交渉中になんと「前日のLA行きがやはり5時間以上遅れていて、間もなく出る」ことが、とおりがかったベテラン係員のアドバイスで分かったのです。というわけで、一度おこなったダラス行の手続きをキャンセル、遅れの前日便に切り替えて搭乗券の発行を受けました。

  やれ安心、これで帰れると思ったのですが、一難去ってまた一難。保安検査で、搭乗券を二枚(本日の搭乗券でキャンセルされたものと、前日の飛行機で遅れて出発するものの2つが、ホッチキスで止めてあった)もっていたので、おかしいと検査員の間をたらいまわしになり、おおもめ。出発までの残り時間10分を切り、ゲートまで(これが遠くて電車に乗る必要もあり)ダッシュ、またダッシュ。やっとセーフになりました。

  教訓は、「2時間以上前に到着すべしは、正しい」(小生の場合3時間近く前に到着したのでトラブルはあっても、間に合った)アメリカでは、やはり「頑張るところは頑張らないと権利は守れない」(小生の前に搭乗手続きをした人は素直にダラスに行き、後の人は小生と同様LA行き、と別れてしまった日本人の団体の添乗員は、真っ青)

余談が過ぎました。出張報告は、後日コーヒーブレークの(44)で、RAGについて、(45)で、リーダーシップ・コンフェレンスの内容をお伝えいたします。よろしく。
(情報掲載日:2017年7月12日(水))

■働き方改革とチームビルディングの技術
  9年前に出した拙著「チームビルディングの技術」が、3月以降好調に売れています。アマゾンの売れ行きランク(全書籍)で5桁を出すのには、かなり売れゆきがよくなければならないのですが、5月は8回記録しています。ビジネス書としては経営理論のなかのその他に分類され、ニッチな分野なので、通常5桁にはほとんど届きません。何か理由があるのでは、と以下考えた次第。

  思い当たるのは、最近の働き方改革の動きです。残業が多い理由として、残業しないと頑張っているとみなされない、同僚より先に帰りにくい、などの現象が、指摘されていますが、これは同調圧力とよばれるもので、「皆と同じ行動をとることを良し」とする心理からきています。さらには、その背後にはチームワークとは、仲よくすることという誤解があります。
チームワークの本当の意味は、仲よくすることではなく、「一人一人の力の合計以上の結果を出すことに協力すること」という拙著の意見は同調圧力とは無縁で、チームの立ち上げには、意見のぶつかり合う混乱期が必要とさえしています。また、意見を十分に戦わせるためには、チームのメンバーには専門性と自律性が求められると主張しています。こうした考え方が、同調圧力との対比で新鮮に感じられたのではないか。「時代の方が拙著に追いついてきたのだ」と我田引水している次第です。

  ところで、最近評判の「ライフシフト 100年時代の人生戦略」の著者のリンダ・グラットンさんは、「チームビルディングの技術」にも、ほんのチラッと登場します。どこだか「宝さがし」してみてください。
(情報掲載日:2017年6月28日(水))

■経団連グリーンフォーラム第12期の開講式で挨拶
  5月23日、経団連会館で開講式が行われ、アドバイザーとして訓示(?)を述べました。持論の「現在、40歳台の前半にある人は、75歳まで働くことが必要になり、二つ以上のキャリアを持つ必要に迫られる」を説明、そのためには「新しいことを素早く学習する能力が必要」だが、これまでの受講生から判断すると、「この力が時とともに不足してきているように思われる」。そこで、アメリカ海兵隊のブートキャンプでは最初に「全力疾走とはこういうこと」と教える例を挙げ、1年間「それなりの努力」ではなく「全力疾走」してほしい、と話した。

チーフアドバイザーの工藤日本郵船会長からは、「関島さんはいつも脅かす」とのご批判を受けましたが、「働き方改革と言っても本当の意味で自律した人材を育てなければ、働き方の改革など出来はしない」と思うので、受講生にはぜひこの機会を有効に活用して能力を伸ばしてほしいし、そのために全力投球してほしい。頑張れ12期生。
(情報掲載日:2017年6月20日(木))

■6月19日から26日まで海外出張で不在
  ペンシルヴァニア大学ワートン・スクール Center for Human Resources 主催のリサーチ・アドバイザリー・グループの会議と、同じくワートン主催の第21回リーダーシップ・ コンフェレンス、その他に参加するため、北米に出張します。
NY在住のパートナー フィリップ・コズロフスキーさんも同行します。

人事勤労関係者はトランプ大統領就任以降の動きについてどのように感じているか、労使関係に今後どのような影響がおこると考えているか、また、選挙以降、米国の分断現象がいろいろ取り上げられているが、いろいろな分野のリーダーと目される人は、どのようなことを考えているか等、生の声を探ってきたいと考えています。この間、関島は不在ですので、メイルなどのご返事が遅くなると思いますが、よろしくお願いいたします。
(情報掲載日:2017年6月8日(木))

■10月の戦略論入門セミナー 第一会合の日程変更
  10月に予定されています第8回マネジャーのための戦略論入門」の第一会合の日付を都合により、10月11日(水)から翌日の10月12日(木)に変更いたします。その他の会合の日程については変更がありません。
すでに受講予定でスケジュールをいれている方には大変申し訳ないのですが、変更をお願申し上げます。
(情報掲載日:2017年5月30日(火))
■「コーヒーブレーク(38)」から、新しいシリーズ「長寿命化とキャリア戦略」を開始
  3月28日掲載のお知らせで触れましたが、最近長寿命化がキャリアに与える影響が関心を集めています。いろいろな切り口がありますが、関島は、この問題は、単なる「継続雇用をどうするか」ではなく、「2.5〜3個のキャリアが必要になる時代が来るが、個人と企業はどう対応すべきか」という問題と捉えています。

拙著「キャリア戦略」は、主としてマネジャークラス及びその候補生を読者としていますので、彼らが高齢になったときのことはあまり詳しく説明していません。またHRMはどう変化すべきかについても深くは説明していません。コラム「21C型HRM」で変える方向について触れていますが、ビジネスモデルという視点からが主で、長寿命化という切り口は入っていないのです。これらのギャップを埋める意味でコーヒーブレークの新しいシリーズを始めたいと思います。

  リンダ・グラットンさんの「ライフシフト 100年時代の人生戦略」という本もよく売れているようです。しかし、グラットンさんの描く世界は、労働市場の流動化が進み、個別労働契約がまれではない世界のもので、日本よりは、ある意味長寿化に適応しやすい世界の話です。日本はひと工夫も、ふた工夫も必要です。
5月15日から始まる新シリーズ、ご期待ください。
(情報掲載日:2017年5月9日(火))

■二つ以上のキャリアが必要(グリーンフォーラム修了式の祝辞)
  3月17日、経団連会館でグリーンフォーラム11期の修了式が行われました。チーフアドバイザーの工藤日本郵船会長の講話「会社をマネージするには、将来どうなるかに留意することが不可欠で、そのためには大きな数字、例えば日本の人口動態、を把握すべき。木を見るのではなく森を見よ」に続いて次のような祝辞をのべました。

  関島の年代は、60歳以降は従来の仕事や趣味の延長線上で活躍することができた。キャリアという意味では1.5個のキャリアで賄えた。しかし、寿命90歳時代には75歳まで働くことが必要になる。年金と貯金だけでは生活費をカバーできないからである。働く期間が長くなると、ビジネス環境や事業構造も変化するし、技能の陳腐化にも向き合わざるを得ない。従来の延長線上で仕事を見つけるのは困難と考えられる。よって、2個、場合によっては3個以上のキャリアに挑戦することが不可欠となろう。

  その場合、必要なのは学習する能力である。物事を構造的に理解する力、部分、部分を結び付けて全体像を理解する能力である。100日プランの策定のさい指摘した『一言で言うと何』という質問に答える習慣が大切。グリーンフォーラムでの学習したことを使う努力をしてほしい。諸君の健闘を祈る。

このあと懇親会で大いに盛り上がり、2次会に繰り出したことは言うまでもない。
(情報掲載日:2017年4月11日(火))

■月刊誌「エルダー」の5月号にインタビュー記事が掲載
  「エルダー」は独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が株式会社労働調査会に編集業務を委託して発行される月刊誌ですが、その5月号のリーダーズトークというページにインタビュー記事が掲載される予定です。

  「リーダーズトーク」は、「これからの超高齢化社会を見据えて、雇用を中心に置きつつ、社会システム、企業経営、人材マネジメント、働き方など幅広く有識者の意見を聴く」ものです。私の場合は、「キャリア戦略」を出したこともあって、質問の中心は、生涯現役社会実現にむけてのキャリアビジョンとその実現について、でしたが、その他、これまでの仕組みや考え方で変えなければいけないことについての意見も求められました。

  75歳まで働くことが必要な時代になれば、当然のことですがリストラに会う可能性が増大しますし、知識の陳腐化も進みます。そういう世界で生き延びるためには、組織に寄りかからずに、自分の専門を生かして人生を送るといったキャリア観が不可欠で、そのためには、自分自身が経営者でもあり従業員であるようなself-employed(関島の言葉で言えば一人親方)に育つ自覚が求められます。インタビューでは一人親方の要件と発展段階などについて説明しました。

人材マネジメントでは、(1)各人別労働契約の方向に進むべきで、そのために(2)労働時間と報酬の組み合わせやインセンティブ、フリンジベネフィットについての選択制を拡大すること等、また人材開発分野では、(1)今後入手する能力も含めて競争するというダイナミックケイパビリティ重視時代の実戦的要求であると認識すべき(2)人材開発部門は第一線戦闘部隊である(3)育成には、理論と実践の間を、往ったり来たりする必要が一層強くなる、等の意見を述べました。

  「エルダー」は、八重洲ブックセンター、丸善丸の内店、政府刊行物センターなどで売っているそうです。定価458円+税とのこと。
(情報掲載日:2017年3月28日(火))

■「チームビルディングの技術」について講演
  先のセミナー案内(1月20日掲載)で紹介したマネジメント共育ネットワークMCNのファシリテーター養成コースの説明会で、チームビルディングの技術について解説しました。
このコースの狙いは、問題解決にあたり
(1)「Aor B」という対立するアイデアをまず考え、
(2)次に、その両方を満足するアイデア「Aand B」を徹底議論することにより、
(3)イノベーティブな解決案 Over を生み出す、というプロセスをファシリテートする人を育成するのが狙いです。

  上記のプロセスを運営するにはチームビルディングのステージごとにリーダーの役割が異なることの理解が必要ですが、それには拙著「チームビルディングの技術」がテキストとしてピッタリという訳です。講演では、チームワークとは変化を創り出すために協力するのであって、仲間と仲良くすることが目的ではなく、意見をぶつけ合うことにより化学変化を引き起こすことが不可欠なことを説明しました。
空気を読むのはルール違反、「Ah−Ha」の整理が大切などの解説を入れると、1時間では足らないのですが、受講生からの質問に回答することでかなり補うことが出来ました。
(情報掲載日:2017年3月22日(水))

■リエントリープログラム(Reentry Program)の作成指導で、驚いたこと
  2月8日のお知らせで紹介したリエントリープログラム作成を支援する授業をグリーンフォーラムの2月講座として2月9日、日本工業倶楽部でおこないました。この1年間で学んだことを職場に戻ってどう活用するか100日間の計画を立てるのですが、事前に各人が計画を作成、それを当日発表し仲間と関島からアドバイスを受けるという仕掛けです。

  100日プランの作成のための、1.学んだこと、2.学んだことのなかで最も会社の業績の改善に役立ちそうなこと、3.1および2の回答を踏まえ従来と行動を変えなければいけないこと、の3つについて整理する作業が、事前準備として要求されていました。プランは事務局経由で事前に小生のところに届けられますが提出期限と講義日までの余裕があまりなく、毎年スキーや出張の行き帰りの電車の中で読むことを余儀なくされるのですが、各人の様子がよく分かるので、楽しみにしている作業です。

  グリーンフォーラムは、マネジャークラスの定点観測の機会で、10年以上続けていると時々大きな変化に気が付かされます。
4期生には目標値が低くなったこと、6期生にはグループ討議が下手になったことを気が付かされましたが、11期生には文脈で理解することが上手でないことに気付かされました。これまでもこのことは薄々感じてはいたのですが、ここにきてハッキリとしたのです。それはアドバイスのコメントが書きにくい人が急に増えたことによります。やりたいことはいろいろ書いてあるのですが、「一言で言うと、あなたのプランのテーマはなんですか」という質問に、上手く答えられないプランが多いのです。

目標の明確化という「リーダーがフォロワーに対しておこなう基本作業」が出来ていないのでは、自分自身に対してリーダーシップは発揮できないということになり、計画の実行可能性は担保されていません。講座では予定を変更、あらためて「一言でいうと」を考える時間を設けましたが、来年、工夫すべきことがまた一つ生まれた授業でした。
(情報掲載日:2017年3月7日(火))

■リエントリープログラム(Reentry Program)についての解説
  1月13日、工業倶楽部でおこなわれたグリーンフォーラムの1月講座で、100日プラン策定の準備として、「そもそも100日プランの策定と実行は、どういうことを狙いとした講座なのか」を11期生に説明しました。

これは、実行可能でチャレンジングな計画を作るのが苦手、という最近の若手マネジャーの弱点を補強する意味で導入したカリキュラム(2015年の活動状況 1月28日を参照)ですが、今回、改めて100日プランの趣旨について解説することにしました。「作れと言われたから作った」では実行に身が入らないと感じるためです。(実際にプランの起算日から100日経過後に結果の報告会が開催されますが、計画どおりやりおえて出席するのは、平均すると全体の3割程度というのがこれまでの実績ですが、だんだん減ってきています)

  100日プランは、人材開発の上ではリエントリープログラムという範疇に属します。リエントリープログラムとは、本来は宇宙空間から地球の大気圏に突入するための準備、すなわち大気圏再突入計画のことです。これが転じて、「職場という通常の環境をはなれて、学習に取り組んだ後、再び職場という通常に戻るために必要な準備」を意味するようになったのです。では、再突入に失敗すると、宇宙船は燃え尽きてしまいますが、教育プログラムの場合はどんな困ったことが、起こるのでしょうか。

  まず挙げられるのは、学習効果の喪失です。習ったことを使わないと3カ月もするとほとんど忘れてしまいます。しかしこれは、時間とお金が無駄になっただけなので、あまり大きな問題ではありません。
一番困るのは、本人と周りに与える悪い効果です。習ったことを未消化のまま振り回すことにより周りの反感を生んだり、本人におごりが出て、周りの忠告やアドバイスを聴かなくなったりしてしまうケースです。これでは、研修効果はマイナスになってしまいます。また、習ったことが生かせないという不満が、私のやりたいことはこれではない、といった感情につながり、退職という選択に走る可能性も出てきます。これは海外留学から戻った時やMBA取得後によくみられる現象です。
これらを回避するためには、職場に戻った後習ったことをどう使うかを慎重に計画する必要があるのです。

  日本でリエントリープログラムがあまり行われていないのは、教育の効果に関心が薄く研修は「やったら終わり」だからではないかと疑っています。もっと注目されてよいカリキュラムと信じる次第です。
(情報掲載日:2017年2月8日(水))

【期間限定】「キャリア戦略」のスクーリング企画のご案内
  先ごろ経団連出版から出しました「キャリア戦略」を読んだ方を対象とするスクーリングの機会を、NPO法人 マネジメント共育ネットワーク(MCN)[別窓で表示]さんが作ってくれました。
2月から5月までの限定企画で、企業内研修プログラムの1カリキュラムとしてご活用いただくという仕掛けです。

   キャリア戦略は、経営幹部を目指す人材の育成プログラムのテキストとして最適と自負しています。本を読み、e-learning を体験後、著者と読後の感想や疑問点について対話する機会は、「知識を与えるのではなく、考える機会を与える」という新しい学習コンセプトに良く適合します。課長およびその候補生の研修プログラムの一部としてご活用いただけるとうれしいです。

スクーリングの詳細については、セミナー案内をご覧ください。
(情報掲載日:2017年1月25日(水))

■「MOAファシリテーター養成コース」無料説明会のご案内
  答えの見つかっていないような難しい問題について、解決策を検討する会議を開催しても、議論が拡散して結論が出なかったり、結論先送りのような案に落ち着いてしまったり、という現象はよくみられます。
このような状況を打破するに必要なのは、議論を上手にファシリテートして革新的な結論を引き出すことができるファシリテーターの存在です。

このファシリテーターの育成を支援するために、NPO法人 マネジメント共育ネットワーク(MCN)[別窓で表示]が開発したプログラムが「MCNの、OR、AND、OVER プログラム」略して「MOAファシリテーター養成コース」です。

  MOAのコンセプトは、方向の異なる解決案のどちらかを選択(A OR B)ではなく、両方を同時に解決できる方策(A AND B)を徹底的に議論することにより、イノベーティブな解決案(OVER)を生み出す、というものです。
環境適合型自動車の開発というテーマに、高効率ガソリンエンジンの開発か、あるいは電気自動車の開発という答え(OR)に対し、両方を満足する答え(AND)を検討した結果がハイブリッド車という革新(OVER)を生み出したというのがその事例の一つです。

養成コースでは、関島が「チームビルディングの技術」をテキストに議論の進め方について解説、次いで市販のテキストに記載されているケースをOAの視点からMCNのコンサルタントが分析してみせる、という形式をとっています。

このセミナーの内容をご案内する無料説明会を2/22(水)と3/7(火)に開催します。

*無料説明会の様子については、3月22日のお知らせをご覧ください。
*「MO2Aファシリテーター養成コース」のご案内、および申込方法は下記サイトをご覧ください。
(下記リンクをクリックすると、MCNのHPに移動します)
NPO法人 マネジメント共育ネットワーク(MCN)
オフィシャルサイト内セミナー案内ページ

(情報掲載日:2017年1月20日(金))

■入門セミナー同窓会
  12月15日、マネージャーのための戦略論入門(1〜7期)と、同リーダーシップ入門(1期〜4期)の合同忘年会が12月15日、がんこ銀座4丁目店で開催されました。時期が時期だけに日程調整が難しく参加者はだんだん減って9人になってとしまいましたが「子供が出来た」「会社の近くがアニメヒット作品のおかげで聖地になってしまった」「担当部門が変わった」などなど近況報告があり、楽しいひと時でした。

  関島は入門セミナーで使ったe-learning の復習版を開発中で、年あけにはトライアル版がリリースできそうなことを報告。クイズの正答率把握のために協力をお願いしました。
(情報掲載日:2017年1月5日(木))

関島の活動状況バックナンバー
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コズロフスキーの活動状況

ニューヨークでHRMに関する活動をしているKozlowskiからのレポート「Reports from New York」はコラムをご覧ください。


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