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21世紀型人材マネジメント
 -組織内一人親方に好ましい生態系の創り方-

 
VOL.128  HRM戦略再論(11)How to change時代の戦略目標のつくり方H仕事別賃金D 従来型の賃金と仕事別賃金は何処が同じで、どこが違うか

人材育成の方法の違い

  仕事別賃金の場合、上位の仕事に就こうと思えば、上位の職務記述書に必要な知識やスキルは明示されているので、社内外の教育プログラムを自分で学習し、上位職務に空きが出た時に「やりたい」と手をあげればよい。手を挙げた人の中から選抜するので、仕事別賃金の場合、「仕事ができるようになってから仕事につける」のが原則になる。
  これに対して従来型の場合は、「仕事についてから、できるようになるのでも可」である。
理由は、期待が人を育てると考えるからだ。日本の人の育て方には、「お兄ちゃんになったのだから」、「成人になったのだから」、「社会人になったのだから」と節目、節目で成長を期待してプレッシャーをかけるというのがある。多くの場合、周りの期待に応えようとして頑張るので、この方式はうまく機能する。課長に任用する時にもこの方式は使われる。「実力はいまいちだが、あいつもそろそろ課長にしなければ」である。課長になれば、そのうち課長らしくなると期待しての任用で、課長になる実力が付いたので課長にするのではない。課長になれば部下に、「この件、部長の了解を取っておいてください」とプレッシャーをかけられる。部長に意見を聞きに行くと「(課長になったのだから)このくらいのことは自分で決めろ」と小言をいわれる。これらの期待に応えようとがんばることで次第に課長らしくなるのだ。

アップ・オア・アウト

  「できます。やらせてください。」と手を上げてきた場合は、それを信じてやらせてみる他ない。やらせてみてできなければ、解任するのが前提となる。コンサルタント会社などでは、採用後、何年以内に特定のグレードに到達しなければ退職という厳しい規定を設けているところが多い。将棋のプロになるためには特定の年齢までに奨励会で4段に昇進しなければならない。いずれもプロとしての品質管理の必要から出来たルールである。
経験何年以上、業績考課優、などの一般的条件を備えた人の中から、上司が選んで任用する場合は、選ばれた人は、とても務まりませんと辞退するか、期待に応えて頑張るか選択しなければならない。引き受けた以上は頑張る責任があり、応えられなければ、辞職するしかない。手を挙げた場合でも、選ばれた場合でも、できなければその職位を離れざるをえない。この現象をアップ・オア・アウトという。

人材育成のパイプライン

  この方式が機能するには、人材育成というパイプラインに十分な流量があることが条件となる。仕事別の場合は、社内から手を挙げる人が少なくて競争条件が不足する場合、社外からも応募者を集めなければならない。流量が不足すると選考が上手くできないのだ。アップ・オア・アウト制度で、アウトになる人が多くでたり、処遇条件が十分でない等により退職者が多数でた場合は、パイプラインに穴があり水漏れが発生している状況で、修理が必要である。
従来型の場合は、通常、新卒一括採用という仕掛けで候補者の量は確保されている。不況などで新卒採用を絞った場合など、中途採用が必要になる時もあるが、流量についての心配は少ない。困るのはパイプが詰まってしまうことだ。適当な時期に課長になって、成長してもらわないと後がこまる。それゆえ、棒でつついて流れを回復することになる。実力は課長になってからつけてもらうので構わない。ただし、研究者やエンジニアには、管理職になるより、自分の専門分野に専念することを希望する人の場合は、この限りではない。別な専門職ルールの設定が必要になる。

※続きをお楽しみに。

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VOL.129(12)I仕事別賃金E 従来型の賃金と仕事別賃金は何処が同じで、どこが違うか(20.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.128(11)H仕事別賃金D 従来型の賃金と仕事別賃金は何処が同じで、どこが違うか(19.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.127(10)G仕事別賃金C 従来型の賃金と仕事別賃金は何処が同じで、どこが違うか(18.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.126(9)F仕事別賃金B 従来型の賃金と仕事別賃金は何処が同じで、どこが違うか(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.125(8)E仕事別賃金と従来型の差異(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.124(7)D仕事別賃金(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.123(6)Cグローバル化の再点検(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.122(5)B強欲資本主義対策(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.121(4)A(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.120(3)How to change 時代の戦略目標のつくり方(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.119(2)「抵抗勢力としての企業文化」対策(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.118(1)How to change 時代のHR戦略の在り方(17.HRM戦略再論 関島康雄)

VOL.117(5)仲間への信頼によるコントロール(16.組織―再論― 2019年6月掲載)

VOL.116(4)目標の共有化によるコントロール(16.組織―再論― 2019年5月掲載)

VOL.115(3)自由と統制というトレード・オフ(16.組織―再論― 2019年4月掲載)

VOL.114(2)部分と全体という問題(16.組織―再論― 2019年3月掲載)

VOL.113(1)組織を創る理由の再検討(16.組織―再論― 2019年2月掲載)

VOL.112(5)「育つ気持ち」を育てる施策IIII(15.人材開発―再論― 2019年1月掲載)

VOL.111(4)「育つ気持ち」を育てる施策III(15.人材開発―再論― 2018年12月掲載)

VOL.110(3)「育つ気持ち」を育てる施策II(15.人材開発―再論― 2018年11月掲載)

VOL.109(2)「育つ気持ち」を育てる施策I(15.人材開発―再論― 2018年10月掲載)

VOL.108(1)長寿命化の影響(15.人材開発―再論― 2018年9月掲載)

VOL.107何を奨励するか(14.処遇―再論― 2018年8月掲載)

VOL.106(3)リアル・オプションとHRM(13.人材の特定―再論― 2018年6月掲載)

VOL.105(2)多様な人材の確保(13.人材の特定―再論― 2018年5月掲載)

VOL.104(1)我が社はこういう人が好き(13.人材の特定―再論― 2018年4月掲載)

VOL.103(2)三つの手掛かりの最新バージョン(12.今後の方向 2018年3月掲載)

VOL.102(1)三つの手掛かりの再・再検討(12.今後の方向 2018年2月掲載)

VOL.101(7)変えるにはどうするかV(11.企業文化 2017年12月掲載)

VOL.100(6)変えるにはどうするかIIII(11.企業文化 2017年10月掲載)

VOL.99(5)変えるにはどうするかIII(11.企業文化 2017年8月掲載)

VOL.98(4)変えるにはどうするかII(11.企業文化 2017年6月掲載)

VOL.97(3)変えるにはどうするかI(11.企業文化 2017年4月掲載)

VOL.96(2)企業文化の違いは、国別の文化の違いより大きい(11.企業文化 2017年3月掲載)

VOL.95(1)21C型HRMで企業文化が重要な位置を占める理由(11.企業文化 2017年2月掲載)

VOL.94(15)状況への働きかけIII空気で決めてはいけない(10.リーダーシップ開発 2016年12月掲載)

VOL.93(14)状況への働きかけIIステージ別の対応(10.リーダーシップ開発 2016年11月掲載)

VOL.92(13)状況への働きかけIキーワード依存症対策(10.リーダーシップ開発 2016年4月掲載)

VOL.91(12)状況的リーダーシップ論(10.リーダーシップ開発 2016年1月掲載)

VOL.90(11)チームビルディングの技術を持つリーダー(10.リーダーシップ開発 2015年12月掲載)

VOL.89(10)「変える」に着目すると分かる事(10.リーダーシップ開発 2015年11月掲載)

VOL.88(9)競争に勝つには何が必要か(10.リーダーシップ開発 2015年10月掲載)

VOL.87(8)リーダーとフォロワーの関係に着目(10.リーダーシップ開発 2015年5月掲載)

VOL.86(7)リーダーも戦略も経験が必要?(10.リーダーシップ開発 2015年4月掲載)

VOL.85(6)効率を上げるには何が必要か(10.リーダーシップ開発 2015年3月掲載)

VOL.84(5)リーダーと普通の人は何処が違うのか(10.リーダーシップ開発 2015年2月掲載)

VOL.83(4)業績の高いチームは何処が違うか(10.リーダーシップ開発 2015年1月掲載)

VOL.82(3)リーダーシップ理論の変遷(10.リーダーシップ開発 2014年12月掲載)

VOL.81(2)リーダーシップとは何か(10.リーダーシップ開発 2014年11月掲載)

VOL.80(1)21C型HRMとリーダーシップ開発の関係(10.リーダーシップ開発 2014年10月掲載)

VOL.79(11)まとめ(9.HRM戦略 2014年2月掲載)

VOL.78(10)手掛かりIII 具体的戦略目標は、組織内一人親方に合う文化の構築 II(9.HRM戦略 2013年12月掲載)

VOL.77(9)手掛かりIII 具体的戦略目標は、組織内一人親方に合う文化の構築 I(9.HRM戦略 2013年11月掲載)

VOL.76(8)手掛かりIII HRMの戦略目標 再論(9.HRM戦略 2013年10月掲載)

VOL.75(7)手掛かりII プラットフォームとしての文化(9.HRM戦略 2013年9月掲載)

VOL.74(6)手掛かりII プラットフォームと機能デバイス(9.HRM戦略 2013年8月掲載)

VOL.73(5)手掛かりII 正しい答えは一つ(Best)か、多数(Better)か(9.HRM戦略 2013年6月掲載)

VOL.72(4)手掛かり I 競争の仕方 即応性(9.HRM戦略 2013年5月掲載)

VOL.71(3)手掛かり I 競争の仕方 複雑性の制御(9.HRM戦略 2013年4月掲載)

VOL.70(2)手掛かり I 競争の仕方 再論(9.HRM戦略 2013年3月掲載)

VOL.69(1)HRM戦略とはなにか(9.HRM戦略 2013年2月掲載)

VOL.68(14)組織と戦略 VII 緊急展開部隊が成立する条件(8.組織 2012年11月掲載)

VOL.67(13)組織と戦略 VI 緊急展開部隊(8.組織 2012年11月掲載)

VOL.66(12)組織と戦略 V 活用・探索の二兎を追う方法(8.組織 2012年11月掲載)

VOL.65(11)組織と戦略 IIII 探索型に好ましい人材マネジメント(8.組織 2012年10月掲載)

VOL.64(10)組織と戦略 III 優位性活用型に好ましい人材マネジメント(8.組織 2012年9月掲載)

VOL.63(9)組織と戦略 II 優位性の活用か、それとも探索か(8.組織 2012年7月掲載)

VOL.62(8)組織と戦略 I ビジネスモデルは組織に従う(8.組織 2012年6月掲載)

VOL.61(7)組織設計上の留意点 V フラットな組織(8.組織 2012年5月掲載)

VOL.60(6)組織設計上の留意点 IIII 縦の繋がり(8.組織 2012年4月掲載)

VOL.59(5)組織設計上の留意点 III 分ければ固まる(8.組織 2012年1月掲載)

VOL.58(4)組織設計上の留意点 II 分ければ離れる(8.組織 2011年12月掲載)

VOL.57(3)組織設計上の留意点 I 分けると起こること(8.組織 2011年11月掲載)

VOL.56(2)組織は競争優位性の源泉(8.組織 2011年10月掲載)

VOL.55(1)組織はビジネスモデルに従う(8.組織 2011年9月掲載)

VOL.54(18)グローバル人材とは(7.グローバルな競争と人材開発 2011年8月掲載)

VOL.53(17)グローバル経営幹部研修(7.グローバルな競争と人材開発 2011年7月掲載)

VOL.52(16)グローバル化プログラム レベル2(7.グローバルな競争と人材開発 2011年6月掲載)

VOL.51(15)フェーズ3の課題 IIII グローバル人材開発プログラムの全体像(7.グローバルな競争と人材開発 2011年5月掲載)

VOL.50(14)フェーズ3の課題 III 外・外コミュニケーション(7.グローバルな競争と人材開発 2011年4月掲載)

VOL.49(13)フェーズ3の課題 II 外部人材の活用(7.グローバルな競争と人材開発 2011年3月掲載)

VOL.48(12)フェーズ3の課題 I 地域本社(7.グローバルな競争と人材開発 2011年2月掲載)

VOL.47(11)グローバル化プログラム レベル1の開発(7.グローバルな競争と人材開発 2011年1月掲載)

VOL.46(10)現地化プログラム レベル2&3が必要(7.グローバルな競争と人材開発 2010年12月掲載)

VOL.45(9)フェーズ別の対応策(7.グローバルな競争と人材開発 2010年11月掲載)

VOL.44(8)フェーズ3の問題点(7.グローバルな競争と人材開発 2010年10月掲載)

VOL.43(7)自動車産業の発展段階(7.グローバルな競争と人材開発 2010年9月掲載)

VOL.42(6)振り出しに戻ったグローバル人材開発(7.グローバルな競争と人材開発 2010年8月掲載)

VOL.41(5)飛び級と、進級しないという選択(7.グローバルな競争と人材開発 2010年7月掲載)

VOL.40(4)海外事業の発展段階と人材 II(7.グローバルな競争と人材開発 2010年6月掲載)

VOL.39(3)海外事業の発展段階と人材 I(7.グローバルな競争と人材開発 2010年5月掲載)

VOL.38(2)垂直統合方式の修正(7.グローバルな競争と人材開発 2010年4月掲載)

VOL.37(1)グローバル化が人材開発に与える影響(7.グローバルな競争と人材開発 2010年4月掲載)

VOL.36(15)選抜制度を実行するために必要な工夫(6.人材開発 2010年3月掲載)

VOL.35(14)キャリア開発上の分岐点と選抜研修制度(6.人材開発 2010年2月掲載)

VOL.34(13)ビジネスをマネージする技術としてのチームビルディングII(6.人材開発 2010年1月掲載)

VOL.33(12)ビジネスをマネージする技術としてのチームビルディングI(6.人材開発 2009年12月掲載)

VOL.32(11)専門性の開発の土台は、自分らしさと自律性(6.人材開発 2009年11月掲載)

VOL.31(10)他人をマネージするのに必要な「静かな自信」(6.人材開発 2009年10月掲載)

VOL.30(9)リーディングアップ(6.人材開発 2009年9月掲載)

VOL.29(8)ビジネスをマネージするのに必要なリーダーシップ(6.人材開発 2009年8月掲載)

VOL.28(7)キャリア開発上の分岐点(6.人材開発 2009年7月掲載)

VOL.27(6)キャリア開発(6.人材開発 2009年6月掲載)

VOL.26(5)キャリア追求の機会の提供(6.人材開発 2009年5月掲載)

VOL.25(4)ステークホルダーとHRMが創造できる価値 II(6.人材開発 2009年4月掲載)

VOL.24(3)ステークホルダーとHRMが創造できる価値 I(6.人材開発 2009年3月掲載)

VOL.23(2)HRMのステークホルダーと人材開発(6.人材開発 2009年2月掲載)

VOL.22(1)人材開発のためのビジョン(6.人材開発 2009年1月掲載)

VOL.21(8)21Cは、選び交渉する世界(5.処遇 2008年12月掲載)

VOL.20(7)処遇のフレキシビリティを保つ工夫(5.処遇 2008年10月掲載)

VOL.19(6)フリンジベネフィット(5.処遇 2008年9月掲載)

VOL.18(5)長期報償給( Long term incentive plan )(5.処遇 2008年6月掲載)

VOL.17(4)給与か、インセンティブか、それともベネフィットか(5.処遇 2008年5月掲載)

VOL.16(3)個人が、自分を代表する人を選ぶ(5.処遇 2008年4月掲載)

VOL.15(2)当事者間で決める場合の問題点(5.処遇 2008年2月掲載)

VOL.14(1)水準は誰と誰が決めるのか(5.処遇 2008年1月掲載)

VOL.13(3)プロも見習いも、速い人もスローな人も(4.人材の特定 2007年12月掲載)

VOL.12(2)「仕事は大変だが面白い」が分かる人が好き(4.人材の特定 2007年11月掲載)

VOL.11(1)わが社は、こういう人が好き(4.人材の特定 2007年10月掲載)

VOL.10(4)部品の山の再定義(3.HRMの創り方 2007年9月掲載)

VOL.9(3)施策の束の作り方(3.HRMの創り方 2007年9月掲載)

VOL.8(2)簡単にマネされるものと、そうでないもの(3.HRMの創り方 2007年7月掲載)

VOL.7(1)ビジネス・モデルを支援するHRM(3.HRMの創り方 2007年6月掲載)

VOL.6(5)正義の味方かダークサイドか(2.概ねの方向を決める手がかり 2007年5月掲載)

VOL.5(4)最良か最善か、それとも基本と応用か(2.概ねの方向を決める手がかり 2007年4月掲載)

VOL.4(3)世界均質化か、それとも多様化か(2.概ねの方向を決める手がかり 2007年3月掲載)

VOL.3(2)グローバリゼーション3.0(2.概ねの方向を決める手がかり 2007年2月掲載)

VOL.2(1)競争の仕方について(2.概ねの方向を決める手がかり 2007年1月掲載)

VOL.1モチベーションとは、The Energy to Do(1.はじめに 2006年12月掲載)


「21世紀型人材マネジメント―組織内一人親方に好ましい生態系の創り方―」をテーマに、これからも関島康雄のコラムを掲載していきますのでご期待ください。また、このコラムに関するご意見・ご感想もお待ちしております。
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